トリコモナス症と不妊症
一般的に性感染症(STD)に感染し、悪化させてしまったり、何度も感染を繰り返したり、放置していたりした場合は、不妊症の原因になると言われています。
トリコモナス症も性感染症であり、不妊症を誘発してしまうリスクはあります。
すぐにキチンとチニダゾール配合の治療薬で投薬治療を受けて治してしまえば問題は無いのですが、放置して進行させたりしてしまうのは、婦人科系の病気リスクも高いですし、将来の強い後悔につながってしまうかもしれません。
トリコモナス症は、トリコモナス原虫という微生物に寄生されることによって、感染します。
細菌やウィルスなどとは違い、ミドリムシやゾウリムシの仲間のような微生物が原因です。
感染ルートとしては、感染者である男性とのコンドーム無しの性行為によって感染するため、性感染症とされています。
ただ、性体験のない幼児などの感染もまれにあるため、家族間でのタオルの共有や、浴場などで感染もあり得ると言われています。
男性が感染するのは女性との性交渉のみとされていますが、女性の場合はデリケートゾーンの構造的に公衆浴場やトイレの便座などで感染することも皆無ではありません。
トリコモナス症での不妊症は、他の性感染症「クラミジア感染症」や「淋菌感染症(淋病)」と比較すると、発症頻度や発生例は少ないとされています。
ただし、トリコモナス症が不妊症原因となるリスクは皆無ではありません。
トリコモナスによって、卵巣や卵管にまで炎症がいたると不妊症になったり、妊娠しても流産、早産の原因になることもあり、クラミジアや淋菌など他の性感染症と同じなのです。
クラミジアや淋菌は、女性が不妊症になる原因としてよく知られています。
特にクラミジアは女性に感染している人が意外に多く、自覚症状が無いままに進行しているという要注意な性感染症です。
トリコモナス症も、クラミジアや淋菌感染症と基本的には同じ仕組みで女性にとって重大な婦人科系トラブルを招く原因となります。
最初は女性の膣から感染し、徐々に進行して膣内部から奥へ、子宮頸管から卵管・卵巣へと感染が進行してしまうことになってしまいます。
炎症が進行していき、卵管が炎症によって変形し狭くなったり、癒着(臓器や組織同士がくっついてしまう)をおこして詰まったり、塞がってしまったりします。
結果として、スムーズな排卵が行われないので、生理があったとしても無排卵月経である可能性が高く、不妊症となる流れです。
性感染症による後遺症のような形で、不妊症や子宮外妊娠、流産や前期破水、慢性骨盤痛などを引き起こしたりもしかねません。
トリコモナス症は膣炎を引き起こし、外陰部や膣内部に炎症がおきているケースが多々あります。
つまり膣内のも荒れていたりして、膣内部コンディションも非常に悪くなっていて、膣内が精子にとっても居心地のよくない場所となっている可能性があります。
精子が受精するまでの行程のスタート時点で、精子にとっては高いハードルとなり、妊娠しづらいということにもなりがちなのです
不妊症だけでなく、妊娠後に流産や早産、前期破水などに至るケースもあります。
妊婦が感染するケースも少なくありませんので、妊娠中の性行為にも十分な予防と注意が必要です。
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