チニダゾールについて
チニダゾールは性感染症の1種のトリコモナスの治療薬の有効成分です。内服薬の他に膣に挿入する膣剤があります。
内服薬は「ハイシジン」という商品名でしたが、最近「チニダゾール錠F」に改名されました。
トリコモナスは性感染症の1つで、性行為のときにトリコモナス原虫という肉眼では見えない単細胞生物に感染することで発症します。
おもに女性の膣に寄生して膣炎を起こします。男性の場合トリコモナスは尿道に寄生しますが、尿道炎の症状が出ることはまれです。
女性の膣に寄生したトリコモナスは、50%くらいの確率で膣炎をひき起こします。
症状は、悪臭がある泡立ったおりものがあるのが特徴です。
そのほか、外陰部に痛みや痒みが生じ、膣口付近が赤くなるなどの症状が出ます。
チニダゾール錠には500mg錠と200mg錠があります。
トリコモナスの治療では、500mg錠4錠(2,000mg)を1回服用するか、200mg錠を1日2回7日間服用します。
チニダゾールは2000mgの1回投与という治療法があるのがメリットです。
チニダゾールとよく似た作用があるメトロニダゾール(商品名はフラジール)は、トリコモナス治療には250mgを1日2回10日間服用する必要があります。
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トリコモナス原虫の駆除が成功したかどうかを確認するには、女性は次の生理の経血を検査します。
原虫がまだ生き残っていると生理の時に増えるので確認しやすいからです。
チニダゾールを服用すると、悪臭のあるおりものや痛みの症状は3〜4日で軽くなりますが、トリコモナス原虫の駆除が確認されるまでは性行為をひかえなければいけません。
めったにありませんが、チニダゾール2,000mgを服用しても症状が改善しない場合は、次の服用までは1週間以上間をあける必要があります。
女性がトリコモナスを治療するときは、男性は症状がなくても同時に治療する必要があります。
検査をしても原虫が確認できないことが多いので、お薬を飲んでおく方が安心です。
女性だけが治療してもピンポン感染で再発することになります。
女性の中には、病院を受診するのが恥ずかしいなどで症状をガマンする人がいますが、治療せずに放置すると病気が体内に進行して、将来に早産や不妊症を起こすことがあります。
もちろん、性行為ではパートナーに感染させてしまいます。
症状の程度には個人差がありますが、がまんできる程度の比較的軽症の方がむしろ注意が必要です。
男性もまれに尿道炎から前立腺炎や精巣炎に進行することがあります。
チニダゾールの服用上の注意は、服用後4〜5日はお酒を飲まないことです。
チニダゾールの血中濃度が保たれているときは肝臓のアルコール解毒作用が弱くなるので、お酒を飲むと吐き気や頭痛などの症状が出ます。
ふだんお酒に強い人でも悪酔いします。
妊娠初期(12週まで)はチニダゾールの内服薬ではなく膣剤で治療します。12週以降は内服薬も使用できます。
チニダゾールは副作用が少ないお薬ですが、比較的多いのは下痢や吐き気などの消化器症状です。
非常にまれですが大腸炎を起こして血便が出ることがあります。
下痢の症状が強いときは病院を受診してください。その他の副作用としては、皮膚に痒みが出たり発疹が生じることがあります。
チニダゾールの入手方法
医薬品のためお薬の処方には医師がトリコモナスと判断した場合にのみ処方箋にてチニダゾールを購入できます。
医薬部外品ではありませんので薬局で処方箋無しではお薬を買えません。
ただし、個人輸入を利用する場合、個人の利用に限り処方箋無しでも通販で購入ができます。お薬は日本の住所に送料無料で届けてくれるため、多忙な方には便利なサービスです。
個人輸入代行ストアから購入できるトリコモナス治療薬では、チニダゾール配合の先発薬ハイシジンや、ジェネリック医薬品のファシジン(チニダゾール500mg)や、チニバがあります。
個人輸入でチニダゾールを購入する場合でも、必ず医師や薬剤師に相談したうえ、トリコモナスの診断を受けた後に適量を正しく服用することが大切です。
ハイシジン(チニダゾール配合)
トリコモナス治療薬の「ハイシジン(チニダゾール)」は、トリコモナス原虫を死滅(消滅)させる薬剤です。
抗原虫薬剤として、トリコモナス症に有効な成分チニタゾールを成分とした、日本では医師の処方が必要な薬剤です。
海外ではハイシジンと同成分のジェネリック薬(チニダゾール配合)のチニダやファシジンも有名ですね。
トリコモナス症は、主に女性に症状がひどい性感染症(STD)ですが、一般的な性行為によって簡単に感染します。
つまり、症状が出現していなくても(無症候性感染)、男女ともに感染者はいますし、パートナーの感染が確認されれれば、自分も感染していると思って間違いありません。
若年層だけでなく、中高年層にも感染者が多いのがトリコモナス症の特徴でもあります。
男性は尿路感染や前立腺に感染し、尿道炎などを発生させますが、症状の出ないケースも少なくありません。
女性の方が症状が強く、痒みや痛み、泡状の緑黄色のオリモノや、ひどい悪臭をはなったり、排尿痛など、かなり辛い状態になるケースも多々あります。
トリコモナス症はトリコモナス原虫という微生物に寄生されることによって感染しますので、トリコモナス治療薬の「ハイシジン」は、原因であるトリコモナス原虫を体内から排除・死滅させることで治療をします。
抗原虫薬剤として、殺虫的に作用することよって死滅させ、体内から消滅させる薬剤なのです。
経口内服(口から飲む薬剤)して、全身的に作用させることができるため、部分使用の外用薬とは異なり体内から根本的に原因を除去することのできる効果的な薬剤です。
一般的には7日間程度、キッチリ服用することによってトリコモナスを治癒されることができるとされています。
ただし、投薬期間終了後に再度トリコモナス原虫が残存していることが発覚した場合は、少なくとも一種家運程度の間を空けてから、再投与するとされています。
副作用は少ない薬剤ですが、作用は強い薬剤なので安易に継続することは身体にとって好ましくありません。
検査を受けつつ、医師の管理下にてキッチリと治療を受けることが大切になります。
副作用として「食欲不振」「胃の不快感」「吐き気」「下痢」「腹痛」「頭痛」「眠気」「けん怠感」「発疹」「白血球減少」などが出現する場合もありますが、基本的には副作用の出現の少ない薬剤と言われています。
薬の影響で、尿の色が暗赤色に変わることもあります。
ハイシジンでの重篤な副作用は、ほとんどありませんが、類似薬を長期服用した場合は、末梢神経障害や脳波異常の報告があります。
もともと、けいれんを起こしやすい人の場合は、けいれん発作の誘発の可能性があります。
手足のしびれ症状やピリピリ感などの出現には特に注意をお願いします。
ハイシジン服用時はアルコール禁止
チニダゾール配合剤を服用中の禁止事項として、アルコール摂取があります。
抗トリコモナス剤「ハイシジン」は、アルコールとの飲み合わせが非常に悪く、ハイシジン服用後72時間は飲酒してはいけません。
つまり3日間ですから、連続して一週間程度は服用する薬剤なので、服用中はアルコール禁止で、服用終了しても3日は飲んではいけないということです。
ひどく悪酔いしやすくなり、激しい急性アルコール中毒の症状をおこすことがあります。
ハイシジンのジェネリック医薬品
「ファシジン」はトリコモナス症の特効薬「ハイシジン」のジェネリック医薬品です。
成分のチニダゾールは病気の原因となるトリコモナス原虫のDNAを破壊して殺菌します。
同様の作用を示すメトロニダゾールよりも効果が長続きし、1回の投与で治療が終了します。
メトロニダゾールは250mgを1日2回10日間服用しますが、ファシジン(チニダゾール)は男性も女性も2000mg(500mg4錠)1回の服用で済みます。
チニダゾールの服用はメーカーの添付文書をお読みいただくか、医師の指示のもと正しい用量を完治まで服用します。
1週間後に再検査をしてトリコモナス原虫が消滅していれば治癒と見なされます。
女性は次の月経まで待って、経血の中にトリコモナス原虫がいるかどうかを確認します。
トリコモナス症はおもに女性の膣に症状を起こしますが、男性の尿道にも症状が出ることがあります。
女性の膣トリコモナス症は、@強い悪臭がある泡状のおりものが増える、A膣口周囲が赤くなるB外性器に痒みや痛みがでる、などの症状があります。
ファシジン(チニダゾール)を服用すると3〜4日でこのような症状は軽くなります。
男性はトリコモナス原虫に感染しても症状が出ないことが多く、出ても尿道に違和感がある程度ですが、パートナーの女性が治療するときは同時に治療する必要があります。
女性だけが治療しても、男性にトリコモナス原虫がいるとピンポン感染で再発することになります。
また、自覚症状のあるなしに関わらず感染したトリコモナス原虫を放置すると、女性は不妊症や流産の原因になることがあります。
男性はトリコモナス感染で前立腺炎や精巣炎を起こすことがあります。
ファシジン(チニダゾール)は副作用が少ないお薬ですが、人によって吐き気や下痢などの胃腸症状が出ることがあります。
ごくまれに大腸炎を起こすことがあるので下痢が続いたり、血便が出た場合はすぐに病院を受診してください。その他、皮膚のかゆみや発疹が出るケースがあります。
ファシジン(チニダゾール)を服用した後は4〜5日お酒をひかえてください。
血液中にお薬の成分があるときにお酒を飲むと、ふだんはお酒に強い人もアルコールの分解能力が低下して、頭痛や動悸、顔が真っ赤になるなどの悪酔いの症状が出ます。二日酔いもしやすくなります。
12週までの妊娠初期にはファシジン(チニダゾール)を服用できません。その場合は同じ成分の膣剤で治療します。
治療中はもちろんですが、治療後も再検査でトリコモナス原虫の駆除が確認されるまでは性行為をひかえる必要があります。
また、女性は生理中は膣内の自然の殺菌作用が弱くなるので、生理中の性行為は避けることが望まれます。
トリコモナスの感染はコンドームの使用でほぼ予防できますが、トリコモナス原虫は人の体を離れても湿った環境ではしばらく生存しているので、女性は公衆浴場の浴槽の縁や洗いイスに座ったときなどに感染することがあります。
トリコモナスは感染してから数週間後に症状を起こすことがあるので、強い悪臭があるおりものが出る場合は、感染に心当たりがなくても検査を受ける必要があります。