トリコモナス症は自然治癒しますか?
性感染症(STD)であるトリコモナス症(膣トリコモナス)は、自然治癒はしません。
チニダゾール配合の適切なトリコモナス症治療薬の投薬によって1?2週間で治癒する性感染症ですが、放置して治る病気ではありませんし、性行為により感染を拡大させたりすることになります。
トリコモナス症にだけでなく、性感染症の感染者はHIV(エイズ)感染率も高くなるとされています。
症状が軽い、無症状だからといって、治療を先延ばしにしてしまうことは、自分のためにも、パートナーのためにも、あまり賢い選択ではありません。
トリコモナス症は、トリコモナス原虫というドリムシやゾウリムシのような微生物に寄生されることが原因で感染します。
感染ルートは主に性行為によるもので、コンドーム無しの一般的な性行為により簡単に感染してしまいます。
20?30代の若年層だけでなく、中高年の男女にも感染者が多いのがトリコモナス症の特徴でもあります。
一度感染してしまうと、完全に原虫の駆除をしなければ病原体であるトリコモナス原虫が死滅することはありませんし、わずかでも生き残っていた場合は、自覚症状が無くても潜伏していますし、何度でも再発します。
パートナーが感染していて、完全にトリコモナス原虫を駆除できていない場合は、無症状であってもパートナーに感染させてしまいます。
中高年の夫婦間で、何度でも感染させあってしまうようなピンポン感染も少なくないのです。
男性の場合は尿道や前立腺にトリコモナス原虫が寄生することによって感染し、排尿時の不快感など尿道炎や前立腺炎などを発症します。
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ただ、男性の場合は症状が無い場合も多く、本人が感染に気づかないままにパートナーである女性に感染させているケースも少なくないのです。
避妊の必要のなくなった年配夫婦の場合など、コンドーム無しで性交渉するケースも少なくないかもしれませんので、他からトリコモナス原虫に感染してきた夫から感染させられてしまう女性もいます。
夫に性感染症の症状が出ていない場合、妻がトリコモナスの症状である膣の痒みやオリモノが増えたとしても、自分の身に覚えが無ければ性感染症(STD)だとは想像もしないでしょう。
女性側が発症した場合は、膣の痒みや性交痛、魚が腐ったような悪臭を発したり、泡立ったような緑黄色のオリモノが大量に分泌されたりします。
女性が抗トリコモナス治療薬(チニダゾール)の治療を受けて完治させても、男性側が治療していないと(自然治癒はありえません)感染者のままとなり、何度でも感染させられてしまいます。
パートナーの片方がトリコモナスの感染が認められれば、パートナーも必ず感染していると考えて間違いありませんし、自然治癒はしません。
人によって症状の軽重の差が大きいため、軽い症状の場合は性感染症とは思わない人も居るでしょうし、症状が出ないまま感染しているケースも多々あります。
症状が治まったように思えたとしても、トリコモナス原虫の活動が休止しているだけで自然治癒したわけでは無いのです。
若いころに感染していたのに気付かず、女性は妊娠検査や子宮がん検診などのさいに、初めてトリコモナス感染が発覚し驚くというケースも少なくないのです。
パートナーとのピンポン感染もありますし、トリコモナス症に感染していると他の性感染症を併発しているケースも少なくありません。
トリコモナス感染で、HIV感染リスクが高まるというデータもあります。
自分のためにも、パートナーのためにも、同時期にそろって医療機関を受診し、チニダゾールやメトロニダゾールなどの抗生物質で投薬治療をすることが大切です。