トリコモナスは性行為以外で感染?
「トリコモナス症」は、トリコモナス原虫により感染する性感染症(STD)であり、コンドーム無しの一般的な性行為によって簡単に感染します。
トリコモナス原虫はゾウリムシのような微生物で、人の体内、主に湿度の高い粘膜部位に寄生していますので、基本的には人から人へ感染する性感染症です。
ただし、トリコモナス原虫は寄生している宿主の体外へ出ても、水分のある場所であればしばらく生存することが可能とされていますので、性行為以外でも感染するケースもあります。
乾燥には非常に弱いトリコモナス原虫ですが、湿気のある場所なら死滅せず感染の可能性があります。
トイレの便器や浴室などを媒介とした、家族の家庭内感染が多いとも言われてします。
バスタオルや浴用タオルの共有などは、衛生面だけでなく感染症の観点からも、家族間であっても避けた方が無難とされているのです。
例えば、ハンドタオルやフェイスタオルは良いとしても、浴用タオルやバスタオルの場合は、トリコモナス感染している家族が使ってトリコモナス原虫がタオルで生存している状態のまま、他の家族が陰部を拭いたりした場合はトリコモナスに感染する可能性があるのです。
家庭内の浴室で、感染者が椅子に座った場合に水分の多い部位にトリコモナス原虫が付着していて、直後にそのままペタリと座った場合は感染の可能性があります。
トイレの便座も濡れていたりすると可能性があるので、乾燥させておく必要があります。
家族に妊婦が居たりする場合は、妊婦に感染させないように可家庭内でも特に注意する必要があります。
妊婦が感染すると、内服治療薬が使用できないため外用薬の膣錠だけでの治療となりますし、早期破水や流産のリスクがあります。
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出産時に赤ちゃんにトリコモナスを産道感染させてしまうことにもなりかねません。妊婦への家庭内感染は避けたいものです。
食器の使い回しなどは、さほど問題はありませんが、やはりタオルや下着などの共用は止めるべきでしょう。大人でも、子供でも、若者もお年寄りも感染の可能性があります。
トリコモナス症の感染が確認された場合は、家庭内では入浴は最後にするとか、下着類は熱湯消毒して洗濯する、乾燥器で高温にて乾燥させるなどの配慮も必要になるでしょう。
トイレの便座も、布製の便座カバーなどを使っているとタオルや下着と同じなので、避けた方が良いでしょう。
便座は濡れたままにせず、衛生的な状態で乾燥させて使うことも大切です。
プールや入浴施設など、家庭外の場所でも感染の可能性は皆無ではありません。
公衆トイレの便座も、直前にトリコモナス感染者が使用した場合は、感染の可能性も0では無いと言えるでしょう。
特に女性の場合は、デリケートゾーンをペタリと接触させるような座り方はどんな場所でも不衛生になりますので、避けた方が無難です。
性体験が無い幼女であっても感染するケースも稀にありますし、性行為以外でのトリコモナス感染も可能性はあると考えて、痒みやオリモノに異常が出現した場合は、早めに医療機関を受診してください。
トリコモナス膣炎は放置しても感知しませんし、不妊症の原因にもなりますので「婦人科」「性病科」の受診をおすすめします。
トリコモナスはお風呂でも感染?
トリコモナス症の原因は、トリコモナス原虫という微生物です。
基本的には、性行為によってトリコモナス原虫が人から人へ感染する性感染症(STD)です。
トリコモナス原虫は虫といってもゾウリムシやミドリムシのような微生物で、水分の多い場所や水の中では比較的長く生存することが可能となっています。
性行為以外での感染は多くはないのですが、家庭内での感染は少なからずあるのが事実です。
性体験のないケースや、幼い女児などにトリコモナスが感染しているケースもあるため、家庭内での入浴やタオル共有が原因とされています。
特に入浴に関しては水の多い環境ですし、トリコモナス原虫が死滅しにくい場所とも言えるのかもしれません。
トリコモナス(Trichomonas vaginalis)原虫は、42℃以上で死滅し、生存可能時間は水中であっても40分程度とされています。
人から人への粘膜感染で無く、何かを媒介とする場合は、高い温度で乾燥させたり、直後で無ければさほど心配は不要と考えられています。
ただ、家庭内では感染者と一緒に入浴していたり、連続入浴などによって、母親から子供に感染させたりするリスクも少なからずあると言われています。
感染者が使用した浴室のイスに、直後にペタリと座ったり、浴槽のフチなどに座ったりすることは避けた方が良いでしょう。
家族にトリコモナス感染者がいる場合は、できれば入浴は最後にしてもらうなどの配慮をした方か無難かもしれません。
公衆浴場の同様で、陰部をペタリとつけて座るような姿勢はトリコモナスだけでなく、他の感染症の可能性も考えて避けた方が良いでしょう。
椅子を使う場合は、キチンと洗って使用するとか、浴槽のフチには直接は座らないとか、濡れた場所にペタリと座り込むようなことは、できるだけ避けましょう。
浴槽内はさほど心配することはありませが、温度という隅からは水風呂の方が若干のリスクはあるのかもしれません。
性器の形状から、女性の方がお風呂での感染リスクが、男性よりもあると言えるでしょう。
ただし、浴室での感染よりもタオルを介しての感染の方がリスクが高いとされています。
浴用タオルやバスタオルなどの使い回しは、トリコモナス原虫が生存しやすい水分を保有した状態のままで、粘膜周囲を触れて付着させ、生存させたまま他の人が陰部を拭いたりすると付着してしまいます。
トリコモナス原虫が生存しやすい濡れたタオルを介して、人の粘膜から粘膜へと感染するリスクの方が、浴室内での感染よりも可能性は高いのかもしれません。
いずれにせよ、タオルや浴室などお風呂関係での感染リスクは皆無ではないので、性行為による感染ではなくてもトリコモナス症になる可能性があります。
性器やデリケートゾーンに違和感や痒みが生じたり、通常とは違うオリモノなどがあった場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
感染が確認された場合は、パートナーにも感染させている可能性がありますので、同時期にキッチリと治療して完治させることが大切です。
トリコモナスはプールでも感染?
「トリコモナス症」「トリコモナス膣炎」の原因は、トリコモナス原虫(膣トリコモナス原虫 Trichomonas vaginalis)という微生物に寄生されることによって感染します。
トリコモナス原虫は、0.1mmくらいの寄生虫(ゾウリムシやミドリムシのような微生物)で、顕微鏡でなければ見えないくらいの小さな存在です。
トリコモナス症は一般的な性行為によって簡単に感染してしまう性感染症(STD)ですが、実は他の性感染症よりも感染力が非常に強いとされています。
下着やタオルの共有や、トイレの便座や入浴時などの家庭内での家族感染のケースもあるとされています。
性体験のない女性や、幼い女児に感染したりしていたケースもあると言われています。
トリコモナス原虫は、乾燥には非常に弱い微生物なのですが、水分を好み、水中では長時間死滅しないと言われていることもあり、温泉施設やプールなどでの感染の可能性も0では無いとされています。
滅多にないと考えられていますが、全く可能性が無いわけではない・・・と、いうことです。
例えば、トリコモナスに感染している人が使用した濡れたタオルには、水分豊富なので膣に寄生していたトリコモナス原虫が生きて付着している可能性があります。
濡れた状態のままで、他の人が股間を拭いたりすると、残存していたトリコモナス原虫がデリケートゾーンに付着し膣内に寄生するということもあり得るということです。
トリコモナスに感染している人が便座や浴槽のフチなどに、ペッタリと直に座って濡れていたような場合は、水分の中にトリコモナス原虫が付着して、しばらくは生存しているかもしれません。
直後に、同じようにペッタリと陰部を接触させるように座った女性がいたりすると、残存のトリコモナス原虫が感染する可能性もあります。
入浴施設のイスなども同様ですので、必ずシャワーなどでキチンと洗い流してから使用するとか、座り方には気を付けるなど、配慮する必要もあるかもしれません。
幼い女の子などは、あまり気にせずペタリと、どこにでも座り込んだりしているケースも見かけます。
お風呂やプール、床やバスマットの上など、汚れているということを母親がしっかり教える必要があるのかもしれませんね。
乾燥していない、湿気の多い場所はトリコモナス原虫が生存している可能性もありのますし、水虫の原因となる白癬菌もいるかもしれませんし、他の感染症などもありますので、子供の頃から注意する習慣をつけた方が良いでしょう。
男性の場合は、性器の形状から尿道が触れる機会はさほど無いため、トイレやプールなどでの感染の危険性はほとんど無いと言われています。
男性は性交渉によって感染していても、症状が出現しないケースも多く、本人は気づかないということも多々あります。
ただし、症状が無い場合でも尿道に感染していれば、性交渉によってパートナーには感染させてしまいます。
女性の場合は、膣炎として発症するケースが多いのですが、中には症状に気づかないまま何年も過ごしている人もいます。
潜伏期間も人によって大きく差があるため、何年も前に感染していて子宮がん検診などで、初めて感染が発見されるようなケースも少なくありません。
感染ルートとしては、プールでの感染の可能性は滅多にないと考えられますし、何年も感染に気づかなかったケースの方が可能性としては高いのかもしれません。
トリコモナスはキスで感染?
「トリコモナス症」は、トリコモナス原虫という微生物(ゾウリムシやミドリムシの仲間)に寄生される性感染症(STD)で、人から人へコンドーム無しの性行為によって感染します。
男女ともに感染しますが、女性の膣炎の症状が特徴的で悪化しやすいために「トリコモナス膣炎」「膣トリコモナス」と称されることも多い性感染症です。
性感染症であるトリコモナス症は、膣トリコモナス原虫によって感染しますが、この原虫は膣や尿道を好んで寄生するもので、口の中には感染しないとされています。
一般に、キスで感染すると言われている感染症としては、ヘルペスや梅毒などがあります。
クラミジア、淋菌はキスで感染するとはされていませんし、HIVもキス程度では感染しないとされています。
膣トリコモナス原虫も、口腔を媒介する可能性はあるかもしれませんが、キスでは口腔内に感染して繁殖するようなことはありません。
ただし、膣トリコモナス原虫ではなく、別のトリコモナス原虫に口腔内に寄生するタイプがあります。
トリコモナス原虫には「膣トリコモナス(Trichomonas vaginalis)」「腸トリコモナス(Trichomonas hominis)」「口腔トリコモナス(Trichomonas tenax)」の3種類があるのです。
口腔内に寄生するタイプの口腔トリコモナス原虫は、キスで感染するのです。
口腔トリコモナスに感染していても、膣トリコモナス原虫とは別種なので、トリコモナス膣炎やトリコモナス症としての尿道炎などを発症することはありません。
ただし、両方に感染していたりする場合は、キスで口腔トリコモナスに感染し、性行為で膣トリコモナスに感染してしまいます。
口腔トリコモナスは、口腔から口腔へ感染してしまうトリコモナスです。
口腔トリコモナスは、キスだけでなく飛沫感染もあり、咳やくしゃみ、膵液の付いた食器や食物などによっても口腔内に感染します。
口腔トリコモナスに感染していると歯周病の原因となり、口臭などの発生も多々あるというデータがあります。
口腔内の衛生環境が保たれない状態となり、虫歯や歯肉の腫れ、口臭、歯周病として口腔内の状態を悪化させていくとされています。
歯周病の外科的治療を行っても、なかなか改善が見られないようなケースでは、口腔トリコモナス原虫の帰省がみられることが多いのです。
歯科でも、難治性の歯周病の治療として「歯周内科治療法」として内科的な薬物治療を実施している歯科も増えてきています。
口腔トリコモナスは、性別・年齢階層別では50歳以上の男性に多いというデータがあります。
口腔トリコモナス原虫は、pH5.0未満の酸性の環境では生存でないので、胃酸や胆汁は口腔トリコモナスに対して殺菌的に働きます。
そのため、トリコモナス原虫を飲みこんでも胃腸の中では通常は死滅しますが、呼吸器によって吸い込まれた場合に慢性的な肺の病気などがある場合は肺にトリコモナス感染症を引き起こすケースもあります。
健康な人の場合は、口腔トリコモナス感染があっても、さほど重大な状態にいたることはありませんが、肺がんや慢性的な呼吸器疾患を患っている人は、日和見感染してしまうのです。