トリコモナスは再発する?
「トリコモナス症」「トリコモナス膣炎」は、キチンと治療すれば完治する性感染症(STD)ですが、治療が中途半端だったりすると再発しやすい病気です。
薬剤への耐性のついてしまったトリコモナス症のケースなどは、難治症例も少なくない性感染症です。
トリコモナス症の原因は、トリコモナス原虫と呼ばれる微生物に寄生されることによって発症する性感染症です。
原虫と言っても、非常に小さな微生物で小学校の理科で習うようなゾウリムシやミドリムシのようなものです。
感想には弱く湿気を好み、温かい粘膜などに寄生していて、コンドーム無しの性行為によって、人から人へ感染します。
男性の場合は、尿道から前立腺、膀胱などへ感染します。
男性は尿道炎を発症し、排尿時の軽い痛み程度で本人が気づかないことも多々ありますし、自覚症状が発生しないケースも少なくありません。
感染した自覚がないままに、性交渉によってパートナーに感染させてしまうことも多く、何年も無自覚のまま感染を拡大させることもあるのです。
ただし、前立腺炎から無精子症などの男性不妊の原因となることもあります。
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女性では、膣で繁殖することが主ですが、尿道や膀胱に感染してしまうこともあります。
「膣トリコモナス」と呼ばれたり、「トリコモナス膣炎」と呼ばれることも多く、女性特有の膣の病気のように思われがちですが、実は膣だけでなく他粘膜にも感染します。
外用薬の膣錠だけで治療した場合、膣内のトリコモナス原虫は死滅させることができますが、実は尿道に寄生していたトリコモナス原虫は駆除できていないため、トリコモナス症が再発してしまうケースもあります。
膀胱炎がなかなか治らず、何度も繰り返すために詳細な検査をすると、実は膀胱内にトリコモナス原虫が寄生していて炎症を起こしていたという事例もあります。
以前にトリコモナスに感染し、膣錠でトリコモナス膣炎は完治させていたという女性のケースで、実は尿道にもトリコモナスが感染して尿道から膀胱へと感染が拡大し、本人が気づかないまま膀胱内で繁殖していたということなのです。
トリコモナス症の治療は、抗トリコモナス原虫薬剤による薬物治療が基本です。
経口内服薬と外用薬の膣錠があり、併用して全身的に治療することが一般的となっています。
以前は外用薬の軟膏などが市販されていましたが、外用薬だけでは尿道などに感染したトリコモナス原虫を残したままになりますので、内服薬での全身的治療が完治のためには推奨されています。
外用薬の膣錠は、膣炎の症状(痒みや緑黄色の悪臭を放つオリモノなど)を緩和させることには効果的ですが、完全に治療することは困難です。
膣から子宮口にまで感染が拡大しているケースもありますし、尿道などに感染しているケースもありますので、内服薬で全身的な治療を既定の日数キッチリと行って、治療後の顕微鏡検査にて完治を確認することが必要です。
膣炎の症状が無くなったからと、内服治療を途中で中断してしまったり、完治の確認検査をしていなかったりしたために、トリコモナス原虫が完全には死滅しておらず潜伏し、再発してしまうケースも少なくありません。
女性は完治させていたのに、自覚症状のない感染者であるパートナー男性から、性行為によって再び感染させられてしまうというケースも、トリコモナス症の場合は多々あるのです。