トリコモナス症は男性に感染する?
「トリコモナス症」は、トリコモナス原虫によって感染する性感染症(STD)で、女性の発症者が多いですが、男性にも感染します。
一般的な性行為で感染するため、無症状で気づかない男性も多いですが、実は感染者であるケースは少なくありません。
無症状感染者である男性は、本人の自覚がないままに女性に感染を広げてしまったりしますし、パートナーを何度も感染させてしまったり、パートナーの浮気を疑ったりするケースも多々あります。
「トリコモナス症」は、女性に発症者が多いため「トリコモナス膣炎」とも呼ばれているため、女性だけの病気と勘違いしている男性も少なくありませんが、実は男性にも感染しますし、男性感染者が女性を感染させているという事実を忘れてはいけません。
女性が膣炎で苦痛を感じている感染原因は、感染者である男性との一般的な性行為であり、男性の責任でもあるのです。
トリコモナスに感染している女性との性行為によって、男性も感染します。
尿道にトリコモナス原虫が寄生し、尿道内から前立腺へいたり、尿道炎や前立腺炎を発症するケースが一般的です。
男性のトリコモナス症の症状は、尿道からの膿のような分泌物、軽い排尿痛や頻繁な尿意など尿道炎症状と、男性器や尿道の痒み、違和感、炎症により灼熱感を覚えるケースもあります。
男性の症状は、女性のトリコモナス膣炎と比較すると弱いため、性感染症(STD)と気づかない人も少なくありません。
自覚的な症状が無いままに、パートナーである女性に感染させてしまうことも多々あるのです。
男性はトリコモナス原虫が尿道に感染しても、尿とともに流し出してしまい、3週間前後で症状が消えてしまう事も多いようで、勝手に治ったし思い込む人も少なくありません。
ただし、トリコモナス原虫には感染したままで、体内に潜伏しているともいえますので、女性に感染させることになります。
パートナーである女性が、トリコモナス症、トリコモナス膣炎を発症した場合は、男性側もかなり高い確率で感染していると考えて間違いありません。
たとえ自覚症状が無くても、他の性感染症(STD)と同様に、パートナーとも同時検査と治療をすることが必要です。
女性が感染していて、男性は検査で陰性となることがありますが、排尿などで流れていて検出されていないだけのケースが多いため、同時にしっかりと治療して完治させることが大切です。
ピンポン感染を防ぐためにも、揃ってしっかりと治療することが、パートナーとの信頼関係にもつながると言えるでしょう。
自覚症状が無いからと放置していると、気づかないままに尿道から前立腺へと身体の奥へ進行し、無精子症などの男性不妊の原因となることもあります。
男性のトリコモナス症の治療には、抗原虫薬剤による内服治療です。
抗トリコモナス原虫薬にはアルコール分解の阻害作用があり、アルコールに強い人でもひどく悪酔いしたりアルコール中毒症状が出現しやすくなります。
薬物治療期間中の飲酒は非常に危険ですので、アルコールは禁止です。