トリコモナス症の治療中は飲酒禁止?
「トリコモナス症」の治療は、原因であるトリコモナス原虫を駆除するための薬物治療が基本です。
抗原虫薬剤、抗トリコモナス原虫薬によって、トリコモナス原虫を死滅させることで治療を行います。
チニダゾール配合薬など口から飲む経口内服薬と、膣に挿入する外用の膣錠があり、女性の場合は併用して使用することが一般的です。
外用薬である膣錠だけの場合は、膣内のトリコモナス原虫を死滅させたとしても、尿道にトリコモナス感染しているケースもあり、尿道内のトリコモナス原虫は生存したままという事になります。
以前は、市販の抗原虫軟膏がありましたが、現在では発売中止となっていて、医療機関によるチニダ―ゾル配合の処方薬(内服薬)と膣錠のみです。
服用に関してもさまざまな規定がありますので、医療機関でしっかりと検査を受け、治療後は完治を確認する検査もトリコモナス症の場合は必須です。
トリコモナス症の治療では、中途半端な状態で中断したり、完全に駆除できていないケースでは再発も多々あり、薬剤耐性のあるトリコモナス原虫に進化させることになるため、自己判断による治療はリスクも高くなってしまいます。
男性の場合は、尿道内にトリコモナス原虫が寄生しているのでチニダゾール配合の内服薬によって全身的に治療することになります。
女性の場合も、外用の膣錠は痒みやオリモノなどの膣炎の症状は緩和されますが、子宮頸管や卵管に進行しているケースや、尿道感染して排尿痛があるケース、尿道内のトリコモナス原虫が残存していることになります。
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内服の抗トリコモナス薬剤も併用して、全身的治療が必要です。
抗原虫薬剤は、一般的に2週間程度の継続した内服が必要です。
トリコモナス原虫を確実に死滅させるには、キッチリと確実に服用することが必要ですし、薬には副作用もいろいろあります。
特に、治療中は「飲酒禁止」です。
薬剤の服用中は、アレルギー反応が出ることもあり、吐き気や下痢、口の乾燥などの副作用とともに、アルコールに対しての耐性が低くなるとされています。
「アルコール不寛用」「アルコールの分解阻害作用」があり、普段はアルコールに強いタイプの人でもアルコール耐性が弱くなってしまい、酔いやすくなるのです。
内服後の24時間以内の飲酒では、急性アルコール中毒になる可能性が高いので、治療中と服用終了後の数日はアルコールは厳禁です。
飲酒により、抗原虫薬の効果が薄れて治療効果が低下するという説もありますので、絶対にアルコールは止めてください。
男性は「泌尿器科」「性病科」、女性は「婦人科(産婦人科)」「性病科」を受診して、治療を受けてください。
パートナーは同時期に揃って検査と治療をすることが大切です。
男性は検査で陰性になることもあるのですが、片方が感染していれば二人とも感染していると考えられます。
片方だけが治療しても、完治していない側からまた感染させられてしまうピンポン感染となりますので、一緒にキッチリと完治させることが大切です。
特に女性の場合は、薬物治療が終了した2週間程度後、生理の後にトリコモナス原虫が存在していないかどうか、顕微鏡検査により完治確認をしてください。
トリコモナス原虫が残存していて、再発したりするケースも決して少なくないので、完治の確認検査は重要です。