口腔トリコモナス

口腔トリコモナスとは

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口腔トリコモナスとは

口腔トリコモナスの細菌

「トリコモナス症」は、女性に多い「トリコモナス膣炎」の原因とされる「膣トリコモナス(Trichomonas vaginalis)」原虫に感染して発症する性感染症(STD)です。

 

男女ともに感染しますが、男性の場合は症状が出現しないケースもありますが、感染している状態で性交渉をおこなうとパートナーに感染させてしまいます。

 

トリコモナス症は、人から人へ性交渉によって感染が拡大していく性感染症です。

 

「口腔トリコモナス」とは、「口腔トリコモナス(Trichomonas tenax)」原虫が口腔内(口の中)に感染して寄生されます。

 

性感染症(STD)であるトリコモナス症、トリコモナス膣炎などとは、別の種類のトリコモナス原虫です。

 

トリコモナス原虫には3種類あり、膣に感染して寄生する「膣トリコモナス(Trichomonas vaginalis)」、大腸に感染して寄生する「腸トリコモナス(Trichomonas hominis)」、口腔内に感染して寄生する「口腔トリコモナス(Trichomonas tenax)」があるのです。

 

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膣トリコモナス原虫は、主に女性の膣から尿道に感染し、身体の深部へ感染拡大していきます。

 

女性の場合は、膣炎から子宮・卵管などに感染拡大しやすいですし、男性は尿道感染から尿道炎、前立腺炎などになるケースが多いとされています。

 

コンドーム無しの性行為で感染する性感染症であり、オーラルによって口の中に膣トリコモナス原虫が付着し、媒介するケースは無いとは言いきれませんが、口腔内に寄生して繁殖する可能性は低いでしょう。

 

口腔内でトリコモナス原虫の感染が確認された場合は、口腔トリコモナス原虫であると考えて間違いありません。

 

口腔トリコモナス原虫が口の中に寄生しているとしても、オーラルで性器に口腔トリコモナス原虫が感染して、性感染症のトリコモナス症、トリコモナス膣炎になることはありません。

 

口腔トリコモナス原虫も、膣トリコモナス原虫も、別の種類であり、寄生する場所がそれぞれ異なっているのです。

 

つまり、口腔トリコモナスに口腔内が感染していても、トリコモナス膣炎を発症することは無いということです。

 

膣トリコモナスは性行為で感染しキスで感染することはありませんが、口腔トリコモナスはキスで感染する可能性があります。

 

口腔トリコモナスは、健康な人間が感染しても、通常は特に病原性は無いのであまり問題視されていません。

 

ただし、肺や呼吸器の病気などを患っている人の場合は、口の中の口腔トリコモナスが呼吸器に吸い込まれる形で、肺のトリコモナス感染症を起こすこともあるとされています。

 

肺がん、肺膿瘍・気管支拡張症など、慢性的な化膿性・壊死性の肺の病気を抱えている場合は、リスクが高いのかもしれません。

 

口腔トリコモナス原虫は、キスはむろんですが、咳、くしゃみなどの飛沫感染もありますし、唾液のついた食器や食べ物などからも感染する可能性があります。

 

口腔トリコモナス原虫は、年配の男性、特に50歳以上の男性の口腔内に常在菌として住み着いていることが多いと言われています。

 

ただし、他の年代の若者や女性にも寄生しますし、飛沫感染やキス感染で拡大している可能性も否めません。

 

口腔内トリコモナス原虫は、歯周病に深く関係しているという研究もあり、歯周病患者には口腔トリコモナス感染者が多いともされています。

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